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"文学少女"と飢え渇く幽霊

  • 2007/08/29(水) 00:53:30

彼女を殺そう。

嵐のような狂気に身を震わせながら、彼は決意した。

そうだ、殺せ、殺すのだ。

巻き戻した時間を元に戻さぬために。

彼女を永遠に、彼の世界に繋ぎ止めるために。

彼女の屍を抱き、血をすすり、肉を食らい、骨を枕にし、同じ棺で眠るのだ。

彼女の目も、鼻も、唇も、皮膚も、肉も、血も、骨も、すべて-すべて彼のものだ。

雪のように白く氷柱のように冷たい彼女の首に、

十本の指を、ぎりぎりと食い込ませながら、彼は擦れた声で呟いた。


「-さようなら、裏切り者の夏夜乃」



愛すること、憎むこと。
極限まで、愛すること。
彼と彼女しかこの世に存在しなくなること。
その愛を裏切られたことで生まれる憎悪。
激しい激しい愛情の裏返し。
その激しい激しい憎しみの矛先を失うこと。
魂の半分を共有した自分の半身を失うこと。

エレン=ディーン著「嵐が丘」のストーリーと登場人物の感情が絡み合い、物語は徐々に収束へと向かう。
憎悪に満ちたラブストーリー。

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫) ”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)
野村 美月 (2006/08/30)
エンターブレイン

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